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e-fuel(イーフューエル)ってどう?
2023.04.03
EUの掲げていた2035年にガソリン車の新車販売禁止という動きが撤回されました。製造業で多くの社員(エンジニア)が活躍している私達としては、とても気になるニュースです。やはりEV(電気)車だけでは難しい見通しになったのか。ガソリン車を作り、乗りたい人達の気持ちを汲み取ったのか……。
ただ今回はそのような疑問よりも、e-fuel(イーフューエル)という言葉に関心が湧きました。
そもそもの撤回条件の一つに、『再生可能な水素とCO2でつくる合成燃料』(これをe-fuelと呼びます)を使用することが挙げられました。よく耳にするバイオ燃料は動植物からつくる燃料で有害物質が少ないのですが、原材料が当然必要となり、かつインフラ整備への問題も抱えています。e-fuelは、必要な資源が二酸化炭素と水(から電解した水素)なので再生可能エネルギーになります。更には、ガソリンや軽油と同じように使えるため、既存のガソリン車や軽油車でもそのまま使えます。現在のガソリンスタンドの設備も使えるため、新たな設備を導入する手間やコストがかかりません。脱炭素社会の実現へ向けて世界中が躍起になっている中、二酸化炭素を原材料にできるe-fuelは夢が膨らむ燃料ですね!
燃焼時のCO2排出量は通常のガソリンを使った場合と同じらしいですが、それでも大気中のCO2の総量は変わらないのでカーボンニュートラルは達成できています。
(これをカーボンリサイクルと呼ぶそうです)
世の中の凄い研究をされている方々には頭が下がります。
e-fuelの大きな課題は製造コストです。現在ではEV(電気)車は高級なイメージですが、2035年頃にはガソリン車は高価な合成燃料を利用する高級車として認識される世界になっているかもしれませんね。